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JR阿佐ヶ谷駅 丸の内線南阿佐ヶ谷駅近にある、「リハビリのできる整骨院」として理学療法士、柔道整復師、看護師が在籍する「整骨院インテグレート」院長の大沼です。
当院にてリハビリを実施中の患者さまの紹介です。
みなさん「ギランバレー症候群」(急性進行性脱髄性多発根神経炎) って聞いたことありますか?若い男性に多く、免疫の不具合により全身の末梢神経に不具合(破壊)が生じることで、全身の運動障害が起こる神経内科疾患です。突然のかぜ症状に始まり、数日後から全身の力が入りにくくなり、体を起こしたり立つことが困難となります。重症化すると呼吸筋も麻痺することで人工呼吸器の管理となることがある恐ろしい病気です。この病気は軽ければ数か月、重症でも1年~2年ほどかけて回復するという特徴があります。しかし中には予後不良因子と言って、病前と同じ状態に戻ることが困難になるケースもあります。
病気の型として、
①脱髄型
②軸索損傷型
大きく分けてこの2種類があります。②軸索損傷型は末梢神経の芯の部分が侵される事で予後不良となる因子のひとつです。近年は免疫グロブリン療法という治療が確立し、早期の治療にて予後が劇的に良くなる報告も聞かれています。私は以前働いていた総合病院にて、このギランバレー症候群の患者様を何症例か担当させていただきました。
また現在も訪問リハビリにて重症化したギランバレー症候群の患者様のリハビリを実施しています。
今回は軸索損傷型の若い男性の患者様の紹介です。
突然の脱力感にて急激に歩行困難となり近医に緊急入院。「γブロブリン大量療法」を早期に実施したことで神経炎の回復が早く数週間で歩行が可能となりました。
救急病院からリハビリテーション病院を経由して、約3か月後にセルフケアが一通り可能となったため自宅退院となりました。
退院後も神経症状は残存し、左上下肢の筋力低下と体幹の機能低下にて体が傾き、歩行時に腰痛も認めていたこともあり、ご本人から直接問い合わせを受けて当院にてリハビリを再開しました。
写真 ↑ 打腱器にて反射の出現や強さを確認
週1~2回の通院を継続していただき現在5か月ほど経過しました。
左上下肢の運動時の拙劣さ、協調性の低下は軽度残存していますが、体の傾きも格段に減り腰の痛みも軽快しました。お仕事にも復帰して長距離の歩行も可能となっています。
末梢神経障害を起こすと、腱反射(膝の脚気のような)が減弱するという特徴があります。この患者様も半年前はこの反射が消失していましたが、1か月ほど前から反射が出現してきました。
これは、末梢神経が少しずつ回復している一つの目安となります。
このように、末梢神経疾患や中枢神経疾患(脳卒中やパーキンソン病など)体表面からわかる所見を経時的にチェックしたり、ストレッチや筋力訓練に加えて、神経筋促通手技やバランス練習、姿勢の練習などを行っています。
当院では、ケガの治療だけでなく、病院でのリハビリ終了後の患者様の継続したリハビリを承っております。
ご興味ある方はお問い合わせください。
整骨院インテグレート
03-6383-1886